Story Book Garden


私たち絵本の庭peace nutsは、ピーナッツ(落花生)に
由来しています。
地面に落ちた花から芽が出るように、傷付いた心が癒され
新たな出発ができるようにとの願いを込めて名付けました。

私たちが作り出すおはなしは、ピーナッツの実が対になって
同じ殻に入っているように、ひとつの出来事の中に物語が
ふたつあります。

それぞれの立場からとらえた時、物語はどう変わるのか。
自分とは異なる考え方や相手の背景、物語について考える
きっかけになれば幸いです。
これから紡いでいく様々なおはなしを、ひとりでも多くの方にお届けできますように。

About us


企画背景| Planning background

制作にあたって

執筆のきっかけは、モラルハラスメントが原因で離婚する方に、子どもにどのように伝えれば良いのかと相談を受けたことです。
なにか参考になるものがあればと、子どもを対象にしたモラルハラスメントがテーマの書籍を探しましたが見つかりませんでした。
ないのであれば自分で作ってみよう!と書き始めたおはなしに、賛同してくださった高橋香織さんが、素敵なイラストを描いてくれました。

モラルハラスメントが原因で両親が離婚をするという子どもにとって、両親のどちらか一方が加害者ということになってしまいます。
もちろんハラスメントやいじめというのは当然、加害者に非があります。
でも、親の一方が悪い人なんだと否定することは、子どもの心に傷がつき、いずれはトラウマになってしまうこともあります。
善悪ではなく、一緒にいることができないこと、そしてどちらにもストーリーがあることを伝えたいと考えました。

また、今の子ども達はインターネットがあって当たり前の世界を生きています。
疑問に思えばすぐにそれを調べられます。
そんな環境で育つ子ども達に、大人の事情を伏せて離婚理由を説明せずに理解してもらえるでしょうか?
両親のどちらが悪いということではなく、一緒に暮らせない理由を子どもの年齢に合わせて誠実に伝えて行く必要があると思います。

完成したおはなしをどうやって広めていくかは、とても大きな課題でした。
そんな中、動画編集のプロフェッショナルである篠沢亜美さん、ナレーターを志しているRIKOさんにも協力して貰うことで、まずは動画配信という形で発信してみようということになりました。
そこに活動の要である事務局として佐久間佳子さんが加わり、私達「絵本の庭peacenuts」が誕生したのです。

私達は皆、子どもの頃から本が大好きで、たくさんの本を読み知識を得、世界を広げてきました。
そのおはなしの世界を、素敵なナレーションと共に広くお伝えできるよう、願っております。

絵本の庭peacenuts 代表 高野 舞


Q&A

Q マルくんところんちゃんは、結婚しているのですか?

A. 結婚しているかもしれないし、同棲しているのかもしれません。
もしかしたら友達としてルームシェアしているのかも?読む方のご想像にお任せします。

Q.ふくろうのおばあさんがころんちゃんのところへ来たのは、偶然ですか?

A. 実は、ころんちゃんのお父さんとふくろうのおばあさんは知人です。お父さんからの相談を受けて、おばあさんは偶然のふりをしてころんちゃんに会いに行きました。

Q.キャラクターの声のモデルはいますか?

A. ころんちゃんのお父さんが一番難しかったです。中々イメージが固まらなくて、peacenutsのメンバーに協力してもらって、何とか完成出来ました。

Q.一番好きなキャラクターはどれですか?

A. 優しさで包み込んでくれるころんちゃんのお父さんとお母さん。優しさって何か、力になるってどういうことかが伝わってきます。お母さんのお料理たべてみたいですね。

A. ころんちゃんのお父さんです。どんな状況でも感情的にならず冷静に対応して、それでいて包容力もある。こんな大人になりたいなと思います。

Q. どんなところに気を付けて演じ分けましたか?

A. キャラクターの性格が、声を通してわかるように意識しました。

Q.マルくんが、ころんちゃんに直接謝らないのはどうしてですか?

A. 謝罪は、謝った方が自分の気持ちを整理して、悪かったなと思った時にします。

では、謝られた側はどうでしょう?
相手に謝って欲しい!と望んでいるのであれば、謝罪を受けることで一区切りがつけられます。
でも、謝罪を受け止められるほどに、気持ちの整理ができていなければどうでしょう?

まだ謝罪が受け止められないのに、許すか許さないかの判断を求められます。もしかしたら「謝ったのだから許してあげなさい」と第三者に言われる可能性もあります。許してあげられない自分を、責めることになるかもしれません。

その重荷をころんちゃんに背負わせたくなかったので、おはなしの中では直接ごめんなさいとは言わせませんでした。

Q.おはなしの舞台はどこの国ですか?

A. 特に国は特定しておらず、ヨーロッパの田舎をイメージしました。

Q.なんでひとつの出来事に、ふたつのおはなしがあるのですか?

A.ものごとは、どの角度から誰が見るかによって、全く違うおはなしになります。
ケンカなどで意見が異なる時には目線を変えてみてほしい、相手にも別の物語があるということを考えてみてほしいと思い、ふたつのおはなしを描きました。

Q.他にもころんちゃんやマルくんの出てくるおはなしはありますか?

A. 今はありません。でも、今後このふたつのおはなしのキャラクターが、別のおはなしにも登場する予定です。どのキャラクターがどんなおはなしに登場するのか、どうぞ楽しみにお待ちください。

Team


Mai Takano | Author


NPO法人家族問題相談連盟所属
家族問題相談カウンセラー
マイカウンセリングルーム 主宰
東京で生まれ育ち、小学校五年生の時に家族で伊豆松崎町に移住。
現在は横浜市在住。
自身の経験を活かした夫婦関係の修復・離婚相談やモラルハラスメントのカウンセリングを行なっている。

好きな作家: 尾崎翠
好きな絵本: きょうはなんのひ?

Kaori Takahashi | Illustrator


女子美術短期大学卒業
東京デザインプレックス研究所 インテリアデザイン専攻終了
長野生まれ。東京、神奈川にて舞台の小道具製作、美術塗装関連の職を経験。現在は地域おこし協力隊として伊豆松崎町に移住し、主に古民家の管理を行っている。また、ハーブを日常に取り入れる暮らし方に深く興味を持ち実行中。

好きな絵本画家: ブライアン・ワイルドスミス
好きな絵本: あおくんときいろちゃん

R I K O | Voice Narrator


静岡生まれの短期大学生。
大学にて日本文学や言葉について学ぶ。

好きな作家: 櫛木理宇
好きな絵本: まほうのえのぐ

AMI SHINOZAWA | CREATIVE DESIGN


ラ・アスンション・モンテソリ ハイスクール卒業
ブライト・アカデミー ハイスクール卒業
デ・ラサール大学 セントベニールド芸術学部生学部 マルチメディアアート科専攻修了

人々の多様なありようや、それぞれの個性を受け入れる、平和な社会を願っています。「peacenuts」の思いは、世界を少しずつでも良くする手助けとなり、絵本というガーデンに、一つ一つ植えつけたお話が育っていくことだと信じています。
いろいろな人が私たちの物語を読むとき、それぞれに小さなタネを自分の心の中に播くでしょう。そして丹精込めて、水をやり世話すれば、その人もまたきっとタネと一緒に育ち、花を咲かせるに違いありません。

好きな画家: パウロコエーリョ
好きな本: アルケミスト